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肩関節の最終挙上時に痛みを訴える症例っていますよね。
いろいろ試してみて、その時は良い反応を示しても、次回来院した時には同じ痛みを訴える。

この繰り返しが続いたら、あなたはどうしますか?

私なら、原点に戻って解剖を学び治したり、文献を読みあさったりします。この行動は、臨床家としての成長に繋がると考えていますが、今回、同じ気持ちのあなたに、さらに役立つ情報をお届けします。

そう、皆さんご存知の「赤羽根良和」先生の考えを学んでいただきます。

今回の内容は、赤羽根先生と共に働いている理学療法士が、赤羽根先生に「臨床の悩み」を相談したものです。

是非、本物の臨床家の考えに触れていただき、改めて解剖学の重要性に気づいていただき、より一層学ぶためのきっかけにしてください。


正直、編集員としてこの内容を聴いて、赤羽根先生の凄さに興奮したと同時に、もっと学びたいと感じるようになりました。


皆さんもこれを読み、そして実際の実技映像を見終わる頃には、興奮していると思います。是非そのテンションのまま、解剖をいろいろ学んでください。たくさんの気づきが得られると思います。

症例紹介

症例は小学3年生、最初に肩を痛めたのは走っている時でした。その時は時間の経過とともに改善したのですが、水泳でバタフライをした時に、再び肩を痛め、その後整形外科を受診し、理学療法を開始しています。

痛みは僧帽筋や肩甲挙筋周辺に存在し、痛みを自覚するのが起床時と肩関節の最終挙上時でした(NRS:5)。

理学療法では肩関節周辺の可動域や筋力増強練習、さらに普段の姿勢改善のための運動療法を行っていたのですが、その場では楽になってもすぐに戻ってしまい、どうアプローチしてよいか分からなくなったので、赤羽根先生に相談しました。

この前情報を基に、赤羽根先生は次の通りに応えました。

起床時に痛いことからすると頚椎の症状で、こうした症例は胸椎や胸郭が硬くなっていることが多いです。寝ていることで、頭部の緊張が抜けた状態になり、そこから起き上がる際、胸椎や胸郭の可動性が低下していると、頚椎が過剰に動くため負担がかかります。(図1)

さらに、最終挙上時に痛いことから、肩甲骨の上方回旋不足が考えられ、上角に付着している肩甲挙筋が制限因子になっていると思われます。しかし、筋の痛みや緊張だけの問題であれば、肩こりくらいの症状だと思いますし、そこまで苦渋しないと考えます。それを踏まえると、肩甲挙筋の深層を走行している「肩甲背神経由来」の痛みの可能性を考えると良いでしょう。(図2)

このため、肩甲挙筋の治療に加え、肩甲背神経由来の治療をしてみてください。
肩甲挙筋はリラクゼーション等を行えば良いですが、肩甲背神経は神経が走行している周辺の「組織間の除圧や滑走」を促していくことが必要になります。こうした操作を行うことで、症状が改善してくるかを診ていってください。

アプローチのポイント

アプローチするポインは2つ。1つ目はアライメントを含め、肩甲挙筋が緊張しない環境で、肩甲背神経の治療を行うこと。2つ目は、肩甲背神経はC5レベルから中斜角筋の間を抜けてくるので(図3)、中斜角筋症候群の問題がないかを確認して治療を行うことです。2つの主要な問題点を1つ1つ評価し、どう症状が改善してくるのかを確認しながらアプローチをすることが大切です。

参考図書

『肩関節拘縮の評価と運動療法 臨床編』の一部が電子書籍で読める!
(期間限定/UGOITA PLUS会員限定)

肩関節拘縮の評価と運動療法 臨床編​

監修:林 典雄
執筆:赤羽根 良和

抜粋箇所『第1章 胸郭出口症候群(牽引型)に対する運動療法』

※会員としてログインすると、上のスペースにIDとパスワードが表示されます。
※視聴期限:2023.5.25まで

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