第1シーズン第4クール ICAの拘縮概念

【講義内容】
本講義では、I・C・A(Ipsilateral・Contralateral・Adjacent)拘縮概念について解説します。この概念は、痛みと関連する拘縮の位置関係を理解するための重要な指針となります。拘縮が痛みの部位と同側にある場合(Ipsilateral)、反対側にある場合(Contralateral)、または近接する部位にある場合(Adjacent)に、それぞれ痛みのメカニズムが異なることを理解することが重要です。
Ipsilateralの拘縮では、関節運動に伴う組織の伸張、圧縮、摩擦によって直接的に痛みが生じます。同側の組織が伸張されることや圧縮されることで痛みが発生するケースが多く、この場合、拘縮が痛みのPrimary原因となることが一般的です。しかし、例外も存在するため、注意深い評価が必要です。


Contralateralの拘縮は、反対側の拘縮が関節軸をずらし、結果的に痛みを引き起こすことがあります。例えば、股関節の後方に拘縮があると、前方の組織に圧縮負荷がかかり、痛みを引き起こすことがあります。この場合、Contralateralの拘縮はSecondaryとして作用し、痛みを増悪させる因子となります。


Adjacentの拘縮は、隣接する部位の拘縮が間接的に痛みに関与するケースです。例えば、胸椎の拘縮が体幹の前方傾斜を引き起こし、それが股関節の組織に影響を与えて痛みを生じさせることがあります。Adjacentの拘縮もSecondaryとしての役割を果たすことが多いです。


これらのI・C・A拘縮概念と「痛みのPrimaryとSecondaryの治療概念」を関連付けて理解することで、痛みの原因をより明確に解釈することが可能になります。特に、ContralateralとAdjacentの拘縮はSecondaryとして捉え、Primaryの原因組織とは区別して考えることが重要です。Ipsilateralの拘縮も必ずしもPrimaryとは限らないため、詳細な評価と見極めが求められます。

本講義を通じて、I・C・Aの拘縮概念を理解し、臨床での評価および治療に役立てるためのスキルを習得していただきます。

【カリキュラムの特徴】
①Ipsilateralとは?
②Contralateralとは?
③Adjacentとは?
④臨床応用
⑤実際の症例を用いた内容(向井の症例)

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